ベテラン面接官に聞く!USEN-NEXT流 就活のコツ STEP1(面接官攻略編):「就活モード」は逆効果!ありのままの自分で臨むことが、合格への第一歩。

USEN-NEXT GROUPは「就職活動をもっと自由に。テクノロジーでもっと便利に。」をコンセプトに、『就活維新 RecruiTech for U.』をはじめとした、就活の「あたりまえ」をぶっ壊す、常識に縛られない採用活動を推進しています。

日本の就職活動を根本的に見直し、学生の皆さんが"より自由に、それぞれに合ったスタイルで就職活動を進めることができる"そんな新しい常識をDXを活用した採用手法を積極的に取り入れながら実現していきます。

今回は、就活生必見!当社で数多くの面接を担当されている社員3名に聞いた、普段は聞くことができないUSEN-NEXT面接官の知られざる裏話を2つのSTEPに分けてご紹介いたします。
STEP1は、「面接官攻略編」。面接官の頭の中をのぞきました。

PROFILE

西村 壽哉(Toshiya Nishimura)

2004年 株式会社USEN 新卒入社。人事部門に配属後、HR領域全般でプレイヤー・マネージャーを歴任。その後、USENでの営業部門マネージャーを経て、グループ統合後、2018年よりPeople Activation部長。2020年より人事部長に就任。

PROFILE

大下 幸一郎(Koichiro Oshita)

2006年 株式会社USEN 新卒入社。人事部に配属後、社内広報、採用業務に従事。2008年7月 ブロードバンド法人部(現:株式会社USEN ICT Solutions) を経て、クラウド事業の立ち上げを担当。株式会社USEN Smart Worksとして法人化、2019年に同社代表取締役社長に就任。

PROFILE

山本 まりも(Marimo Yamamoto)

2010年 株式会社USEN 新卒入社。ICT事業部に配属となり営業を経験。2014年9月 人事部採用課に異動し翌年課長、2020年9月 人事部副部長を経て、2021年9月 新設のサステナビリティ推進室長に就任。

ありのままの姿で挑める全く新しいUSEN-NEXT流 面接
「学生さんと会社とのミスマッチをなくしたい。」

――― 面接ではそのまま質問に入らずに、少し会話をしてから始まることが多いかと思いますが、皆さんはどのような流れで面接を始めますか?
山本:当社の選考の特に新卒採用においては、面接が始まる前から丁寧なコミュニケーションをとることを強く意識しています。

オフラインで面接を実施していた際は、面接が始まる前に待合スペースにいらっしゃった学生さんを面接官が迎えに行き、面接部屋まで付き添うことなどもしていました。もちろん終了後の見送りも同様です。それはそこでのコミュニケーションが「面接以外で学生さんと信頼関係を築くきっかけ」となると考えているからです。

最近ではオンラインでの面接が主流になりました。学生さんに不安なく面接に挑んでもらいたいという想いから、面接前には通信状況の確認をしっかり行うことを徹底しています。

オンラインでは、オフラインのような面接前のコミュニケーションができない分、短時間で学生さんが心を開いてくれるように、普段よりもなるべく丁寧なコミュニケーションをとるようにしていました。

私自身の雰囲気もより学生さんに伝わるようにできるだけ大きな反応をしたり、表情を豊かにすることなどを意識しています。

面接では学生さんの表面を取り繕った姿ではなく、その学生さんの本来の部分を引き出して見ることで、学生さんと会社とのミスマッチが起こってしまうリスクをなくしたいと考えています。

学生さんが心を開き本当の姿を見せていただくためにも、まずは信頼関係の形成を図り、丁寧なコミュニケーションを心がけています。

――― 確かに普段の人間関係においても相手との信頼関係がないと、自分自身をすべて表現することは難しく感じますね。
面接官の方は、面接が始まる前から学生さんに対してしっかりと向き合おうと意識をしているんですね!
山本:面接ではある程度の流れが統一されており、まずは学生さんとのアイスブレイクを目的とした挨拶から始めています。お互いを理解しあう基盤を作るために自己紹介をし、面接に臨むにあたっての心構えができるように面接の流れを説明します。

当社はこのような挨拶をしてからもいきなり本題に入るのではなく、学生さんの緊張をほぐすような言葉をかけ、リラックスし普段通りの姿で臨んでもらえるように気をつけています。

面接時間も限られているためアイスブレイクに割く時間は最小限にとどめつつも、その後の面接において会話が膨らむようなコミュニケーションになるように意識しています。

西村:僕もアイスブレイクの時間は最小限にするようにしています。

面接に入る前のフランクな会話の時間が長ければ、学生さんがリラックスできるかといったら必ずしもそうとも限らないと思っています。面接官がなかなか本題に入ろうとしないと、学生さんは「アイスブレイクの最中でも、面接官に見定められているのではないか」と感じてしまうんじゃないかなと思っているからです。

ですので、僕も山本さんと同じように「過度な緊張」をしないで面接に臨んでいただきたいという気持ちは強いですね。

僕たちは「入社後に先輩社員や同僚とどのように接するのか」、「お客様の前ではどのような立ち振る舞いをするのか」、「どのような姿勢で仕事に臨めそうか。」などを限られた時間の中で見極めています。

その観点でいうと、学生さんが当社に入社したあと、どのように会社と調和をして、どのように働いてくれるかをイメージしながらコミュニケーションをとっています。

実際に就職した後は、面接時のように緊張した状態で働くことはほとんどありませんよね?なので学生さんは気を張り過ぎずに、普段どおりコミュニケーションをとっていただいたほうが面接官に入社後のイメージを伝えやすくなるのかなと思います。

面接における「2つのイメージ」
面接で足を引っ張っているのは「就活モード」?

――― 面接の場で、学生さんの「入社したのちの働く姿」をイメージするのは難しそうに感じますが、何かコツなどはあるのですか?

大下:選考によって面接の内容が異なりますが、どのような内容でも「これを言えば合格できる」といった正解はありません。

僕の場合は面接を進めるうえで、学生に対して「仮置き」といったものをしています。

皆さんも新しい人と出会ったときに、まず「この人は、こういう人なんだろうな」と想像しながら親交を深めていきますよね。そして親睦が深まるうちに、その相手の新しい一面が見えてくることで、さらに相手に対して魅力を感じていったりするのではないでしょうか。僕はこの工程を「仮置き」と言っていて、面接の限られた時間で行うようにしています。

つまり「この学生さんは、こういった人だろうな」といったように、まずは暫定的にその学生さんの人物像を仮置きします。そこから「仮置き」とは違う角度から人物について深掘りをしていき、相手に対しての「新たな発見」や「違和感」がないかどうかを探していきます。

つまり、学生さんの発言だけで判断するのではなく、「暫定的に抱いた相手のイメージ」と「深掘りから発見することができた新たなイメージ」をすり合わせ、その学生さんの本来の姿を見ようとしています。

―――この方法で学生さんに深掘りをすれば、短時間でその学生さんについて多角的かつ深く理解することができそうですね。この2つのイメージのすり合わせをして、学生さんの本来の姿を判断する具体的な質問はありますか?
大下:「周りの人にどのような人だと言われるか」や「普段は(自身がいるコミュニティにおいて)どういったポジションなのか」などの質問事項は、本来の姿を判断材料としてとても重要となってきます。

自分が暫定的に定めた「仮置き」に対してその学生さんの周囲から受ける評価が異なっている場合は、その差異の違和感を僕が納得できる地点に着地させたり、「仮置き」を修正したりします。

それでもその差異について納得できなかった場合は、原因が2つあると考えて、学生さんに新たなアプローチをしています。

1つ目は、学生さんが緊張により本来の自分らしさを表現しきれていない可能性を考慮し、リラックスしてもらえるように面接の雰囲気を変えるよう意識をします。

2つ目は、学生さんが就活モードに入っていることで、自分自身を多少なりとも取り繕っている可能性があるので、こちらもリラックスしていただき就活モードから抜けて自分らしさを表現してもらえるように努めます。

山本:私も、周りの人からの評価は必ず聞くようにしています。

多くの学生さんは自己評価での「強み」は準備してアピールしてくれますが、周囲からの評価については漠然としているケースが多く、自分の客観的な「強み」として深く理解できている人は多くありません。あえてそこを聞くことで本来の姿を知ることができたり、今まで自分が感じていた学生さんに対する判断は間違っていなかったと、我々の評価に対する納得感を高めることができます。

―――私が就活生の頃はどちらかというと自己分析に力を入れていて、他己分析についてはまとめきれていないなかったので盲点でした。
確かに就活用に準備されていない質問だと、その学生さんは本来の姿を見せてくれるのかもしれませんね。

山本:学生さんの言葉だけではなく、「自分の抱いた人物像」と「その学生さんの人物像を裏付ける情報」によって判断しています。そして、いかにこの「裏付ける情報」を面接中に聞き出せるかを重要視しています。

「周囲の評価」や「組織の中での役割」を聞くことで、この学生さんは当社にこんな風に調和して、こんな風に周囲と関係を築いて活躍をしていけるだろうとイメージを導くことができます。

結果として組織の中で周囲と輪になって成果をあげている姿がイメージできたら、合格と判断します。

―――学生の「本来の姿」をみるために、様々な工夫をされていることが伝わってきました。就活モード全開で自分を取り繕うことが逆効果になってしまうことは、非常にもったいないと思いました。では、そんな皆さんが就活生に戻ったら何をしたいですか?
西村:僕はまず就活時代だけではなく、学生時代全体での経験値を上げたいと思います。

就職活動中にありがちな「自己分析をもっと深めればよかった」や「企業研究をもっとすれば良かった」とはあまり考えません。自分の視野を広げるような経験、例えば「海外留学する」など、もっと社会人や異文化の方々と接する機会を持てば良かったと思います。

そのような経験を通じて積み重ねてきた経験や広がった視野があると、面接で自信をもって自分のことを表現することができると思います。

大下:僕は内定をもらうための「就活全開モードの取り繕った自分」で挑む面接をやめようと思います。

もちろん自分の魅せ方を良くしたり、少しくらい誇張するのはいいと思いますが、虚像としての自分を創り出すのは就活生あるあるの勘違いだと感じています。その虚像が評価されて受かったとしても、最終的には会社とのミスマッチにつながるため自分のためにはなりません。

例えば、自分は ” 〇 ”というタイプなのに、面接官があなたのことを” ☆ ” と把握してしまったときに、それに無理に当てはめようとしてしまうと入社後に窮屈だし、ギャップが生まれてしまいます。しっかりと自分は ” 〇 ” であるということさえ伝えられれば、面接官も「では ” 〇 ” の形でこんな風に活躍ができるね」と正しい判断をしてくれます。

そういった意味でも内定をもらうための面接をするのではなく、しっかりと面接官とコミュニケーションをとって会社と自分の相性を見定めることに注力します。

―――就職活動に必要なのは、「自分を取り繕うこと」ではなくて、「いかに本来の自分を表現できるか」なんですね...。学生の皆さんは、一度おもいきって面接官に身を委ねてみてもいいかもしれませんね。

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