「自分だからこそ」を追求し、お客様に新しい価値を提供する。全国の生産者の想いを届けるエバンジェリストが、自らを進化させ続ける仕事へのこだわり。

USEN-NEXT GROUPは「時代の進化を加速させる」ために、世の中から必要とされるサービスやイノベーションの創造を目指して様々な取り組みをしています。2020年1月時点で19の事業会社を抱え、BGM配信のUSENや映像配信のU-NEXTを始めとした、多様なサービスを展開しています。今回はその中でも、2017年に新規事業としてローンチした、全国の料理人(飲食店)と生産者をつなぐBtoBのECサービス「REACH STOCK」に、入社1年目から携わる社員をご紹介します。

PROFILE

大野 雄貴(Yuki Ohno)

株式会社 USEN-NEXT HOLDINGS
事業開発室 REACH STOCK課
2018年 新卒入社

目に見えない「想い」を伝達すること。それこそがREACH STOCKの大切な役割。

――― 当時のUSENに入社したきっかけを教えて下さい。

もともとは「音楽」や「飲食店」に興味があったわけではなく、USENが開催していたインターンシップに参加したことがきっかけです。インターンシップで接した社員さんが、皆さん固すぎず、ゆるすぎず、ビジネスパーソンとしての目線で的確なアドバイスをくださいました。

そのようなコミュニケーションを通して、自分自身がこの会社の雰囲気に合っていると思えたんです。また、インターンシップを通してビジネスについて学ぶ中で、「会社の外に一歩出たら、そこで出会う人たち全員がお客様になる可能性を秘めている」ということを教わりました。その考え方は今でも仕事に活かされています。

USEN 夏季インターンシップ(2017年 当時)

――― 大学を卒業し、入社してすぐに新規事業に携わるのは大変でしたか?

実は就職活動をしていた時から、新しい事業をやりたいという気持ちがありました。挑戦してみたい気持ちと、今の自分では力不足だという想いから、まずは自分の成長のために一般の企業で勉強をしようと思ったんです。

USENのような大手企業で新規事業に携わるのは、たくさんの経験を積み重ねたベテラン社員がやるものだと思っていましたが、就職活動中に人事の方々に自分が挑戦してみたいことについて相談をしていて、その想いが伝わったのか、入社してすぐに新規事業に携わらせていただきました。

――― REACH STOCKとはどのようなサービスなのでしょうか?

REACH STOCKは、食材にこだわりをもった飲食店と生産者をマッチングさせて、産地直送の食材を手軽に購入・販売していただくことができるサービスです。

USENで実施した社内ベンチャー制度で、今の事業責任者が入社5年目の時にサービスを立ち上げました。

USENがお取引をしているお客様のうち、約4割が飲食店となります。それまでは、放送商材やPOSレジなどのハード面でのソリューションは提供できていましたが、飲食店にとって最も重要となる「食材」に関してはアプローチできていませんでした。

そこで、「USENから仕入れた食材によってお客様が増えた」「新しいメニューを考案できた」といったソフト面での価値を提供できないかと考えました。そのような想いがきっかけで、生産者と飲食店を直接つなぐ新しい流通のかたちを目指したんです。

実際、北海道で育てたジャガイモに「北海道産」といった価値をつけて出荷しても、最終的に他のジャガイモと一緒に混ざってお店に届いてしまうケースがあります。

生産者の立場からすると、こだわりをもって育てたジャガイモが、適正に評価されず、相場観に流されてしまうといった「もどかしさ」がありました。

そんな生産者の力になりたいという想いもあって、このサービスが誕生したんです。

――― REACH STOCKが提供する価値とは?

一番大きな価値は、食材とともに様々な情報を届けられていることです。

お店で食事をする際に、料理に使われている食材が「どんな場所で誰が作ったのか」を常に考えている人はごく少数だと思います。

だからといって、生産者の想いを伝えられないことは、もったいないですよね。想いを込めて作った食材だからこそ、それを伝えることができるREACH STOCKには大きな価値があると思います。

また、出品した食材を不特定多数の方に買ってもらえる可能性を秘めた「マーケット」を提供していることも、生産者には喜んでいただいています。

あとは、飲食店と生産者の双方の業務負担を減らせることにも価値があります。飲食店の方々は、お店の営業時間が終わってから食材の注文をすることが多く、その労働時間を短縮するお手伝いができたり、良い食材を効率的に仕入れることができるようなサポートができています。

新規事業に携わって2年。独自の工夫による市場開拓が、新しい出会いと学びを生んだ。

――― REACH STOCKでの主な業務を教えてください。

メインは都内の飲食店に対して、そのお店に合った食材を紹介したり、様々な課題を聞き出して改善策をご提案しています。

飲食業界は、まだまだアナログなところがあり、ネットで食材を仕入れることに慣れていないオーナー様も多いです。そんな方々でも利用しやすい「マーケット」となる機能が必要だと考えました。

現在は、東京にある大田市場の仲買さんと提携を組み、飲食店のオーナー様向けに「アプリから食材を買うこと」に慣れてもらうための取り組みをしています。

仲買さんに向けては、さらに食材の出品数を増やしませんかというご提案をしたり、一緒に飲食店に足を運びながら食材のご紹介をしたりしています。その中で飲食店の方々から伺ったヒアリング内容と、築地の売上を分析しながら、出品する食材のご提案もしています。

――― どのように営業されているのでしょうか?

特に決まった形の営業方法があるわけではありませんが、お客様との最初の接点づくりは意識しています。今一緒にお仕事をしている仲卸さんとの最初の出会いは、(仲卸さんが)Facebookで魚の写真を投稿していたのを拝見し、私からダイレクトメッセージを送り、連絡を取り始めたのがきっかけでした。

そのような小さな接点を増やしていくことで、また別の人との出会いにつながったりします。様々な情報を得ることができますし、SNSを通じてビジネスのお話をさせていただくことも多いです。

電話や形式的なメールでは、時間や手間がかかってしまうやり取りでも、チャットやメッセンジャーを使うことで話が展開しやすいケースも多いです。

――― 仕事をする上で大切にしていることはありますか?

どのような場面でもコミュニケーションを大切にしています。

もともと僕自身、飲食店でアルバイトをしたこともなければ、魚に関しては「アジ」と「サバ」の違いもわかりませんでした。だからこそ、わからないことは素直に仲買さんに質問をして、関係を構築することができていると思います。

また、REACH STOCKは、飲食店で最も重要な「食材」を扱っているので、ネットで買うという利便性とともに、自分のお店に合う食材を提供してくれるパートナー(生産者)を見つけるサポートができたらと思っています。

自分から何でも挑戦してみる。スポーツのような刺激を求め、枠にはまらない仕事がしたい。

――― USEN-NEXT GROUPで活躍している社員はどんな人だと思いますか?

まずは、自分から行動できる人だと思います。決められたことだけをやるのではなく、より高いパフォーマンスを発揮するためにはどうすべきかを自分で考え、人よりも一歩先の行動ができるような人が活躍しています。

もう一つは、人とよく話をする人です。所属している組織での仕事は、ある程度の専門知識があれば活躍できると思いますが、一歩外に出ると全く通用しないケースは多いと思います。

USEN-NEXT GROUPには様々な事業があり、相対するお客様の業種も多岐にわたります。もちろん様々な環境で同じようにパフォーマンスを発揮できるに越したことはないですが、どうしても自分だけではカバーできないことがあります。

自分がわからないことや、困っている状況をうまく人に伝え、周りの人たちに「ちゃんと頼れる力」を持っている人が活躍していると思います。すべてを自分でやり切ろうと思って滞ってしまうより、困ったら周りをうまく頼って、着実に仕事を進めていくことができる方が良いですよね。

――― ご自身は、どのような人になっていきたいですか?

自分で何か新しいことをやってみたいという気持ちが強いので、これまでも「なんでも自分でやってみる」というこだわりをもって仕事に向き合ってきました。

人間は、自分の限界を超えないと絶対に成長できないと思っています。学生時代の部活と同じで、ギリギリ超えられるかどうかという目標を設定して、挑戦を繰り返していくうちに、気づけば記録が更新されているんです。

仕事で手一杯な状況でも「なんとかしてやりきれないか」と試行錯誤することで、今の仕事を効率よくこなす方法が見つかります。色んなことを知って、たくさんのことを学びたいので、少しキャパオーバーするぐらいが自分に合っているなと感じています。

また、USEN-NEXT GROUPのコーポレートスローガンにもある「必要とされる次へ」という言葉。

「必要とされる」というのは、何か困ったことがあった時に連絡をしてもらえることだと思います。一般的には「家族」や「友人」がそれに該当すると思いますが、それと同じくらいの、プライベートの枠を超えた関係をもっていることは、ビジネスにおいて重要だと考えています。

何か新しいことを始めるときにアドバイスを求めたり、頼りたいと思ったときに連絡してもらえる人こそが「必要とされている人」だと思います。そんな人になりたいですね。

――― 最後に、大野さんにとって「仕事」とはなんですか?

お客様に「価値」を提供し続けられることです。

その価値の中にはお客様の売上最大化や、新しいモノ・コトを届け続けることが含まれますが、それこそが働く意義だと思っています。

常に「自分がいなくなったらどうなるのか?」ということを考えて仕事をしているんです。

それは、「誰でもできる仕事」ではなく、「自分だからこそ」といった個としての存在価値を残したいと思っているからだと思います。自分の得意なことや、できることに対して、正当に評価してもらえることが働く楽しさにつながっています。

決められた時間の中で決められた業務だけをするのではなく、自分だからこそ生まれた成果があって、初めて「仕事」をしていると実感します。

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